お米の研ぎ方で食感も味も栄養価もだいぶ変わってきます。手始めに、理想的な米の研ぎ方をお伝えしたいと思います。
皆さんは毎日自宅でどのようにお米を研いでいらっしゃるでしょうか。
①お釜に米を量り入れる
②水道水を入れて米を濡らす
③すぐ水を捨てる
④濡れた米をシャカシャカと撹拌する
⑤水道水を入れてすすぐ
⑥水を捨てる
⑦水が透明になるまで⑤と⑥を繰り返す。
こんなところではないでしょうか。
米農家としての、最もおいしいと思う米の研ぎ方をお伝え致しますね。
①お釜に米を量り入れる
②天然水を入れて水中で米を少し撹拌
③水を捨てる
これだけです。
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大事なことなのでもう一度言います。本当に、これだけです。
解説しますと・・・・
水道水ではなく天然水を使うのは、水道水の中の塩素で米の栄養素が壊れてしまうから。天然水でなくても、温泉水とかでもOKです。
水道水で研ぎ炊いた米と、天然水で研ぎ炊いた米を比べてみて下さい。天然水の方は成分が壊れていないので、驚くほどふっくらと炊きあがっています。
さらに、シャカシャカしないのは、米が割れるから。ちなみに公式の米食味コンテストの評価基準に、「整粒値」というものがあります。つまり、米の大きさが整っているものほど食味がよく、割れ米は食味が落ちるのです。
また、水に溶け出す白い成分は糠(ぬか)なのですが、これは本来洗い流してはいけないもので、しっかりと栄養として米と共に摂取すべきものです。ですから、米の表面のヨゴレ(?)を洗うのは仕方ないとしても、シャカシャカして糠まで洗い流してはいけないのです。糠を捨てて白米の芯のエネルギーの部分だけ摂取するのは、どう考えても栄養面で偏りが生じているわけです。
一度、騙されたと思ってこの研ぎ方で研いでみて下さい。しっかりと大地の味がします。今までの研ぎ方の米が淡白で味がないものだと気づくでしょう。
やっぱり米一粒であっても一年かけないと獲れないものなわけです。ですから生産者としてみればやっぱり糠も一緒に食していただいて、米本来の味を無駄なく楽しんでいただきたいと思わざるを得ません。